●余震に備え、立像は毛布などの上に倒しておく。(打ち傷が一番修復しにくい為)
●雨や雨漏りには当てないようにする。(金箔や彩色は水に弱い為。)今回の地震は津波による被害もあります。濡れてしまった場合には、早めに陰干しで乾かして下さい。
●外れてしまった部材や折れてしまった部材はどんなに小さいものでもとっておき、無くさないようにまとめておく。(仏像の部品らしきものは残らずとっておく)
●脱落した部材はできるだけ早く専門家に接着し直してもらう。(脱落した部材はなくなってしまうことが多い)
●倒壊した建物の中から御仏像を救出する場合は、全ての部材を救出する。
●できるだけ塗り直し修理は行わないように。(自治体の指定文化財でなくても、全てが歴史のある貴重な御仏像です。ピカピカに新品同様にしてしまうと、それまでの歴史が覆い隠されてしまいます。))
御仏像は信仰の対象ということもあり、自治体では指定文化財以外は支援の手を差し伸べることが出来にくい場合もあります。調査が行き届いている訳でもありませんので、指定文化財制度の中では守りきれない現状があります。
カビなどが心配な場合はエタノール噴霧も一つの手ですが、蒸発する時に、木の水分を持って行ってしまうので、過剰にかけるのは禁物です。